今でこそ、タラバガニやら、毛蟹やら、ズワイガニやら、食べたいと思えばいつでも、自分で買って食べられるようになった。オトナになるってスバラシイな!
でも、子供の頃は、晩ご飯でカニが食べられるって、めっちゃ貴重な機会だった。
カニを食べることができる機会は、お母さんの晩ご飯メニューの采配に依存していた。
で、子供のころに食べてたカニは、渡り蟹。
だから、渡り蟹には、特別な思い入れがある。
「カニってうまい!」の原点は、渡り蟹の味の想い出の中にある。 お母さんがキッチンで渡り蟹をゆではじめると、家中、カニの芳醇な匂いで充満してきて、
「あっ。今日の晩ご飯、カニだなっ!わぁぁぁい」
ってなってたオレ(笑)
食べられる身の量は少ない(タラバガニを知ってしまったオトナの身としては..)。
てか、ほとんど食べられる部分ない。よねー(笑)
でも、美味しいんだ!
甲羅のすみっこに固まっているカニ味噌的な、オレンジ色のかたまりをほじくり出すことに夢中になっていた、あの頃。
この記憶がカニの味。