トオルEXPRESS-2-

 瀬田 透です。大切なあなたへ、お手紙をお届けします。

★渡り蟹

今でこそ、タラバガニやら、毛蟹やら、ズワイガニやら、食べたいと思えばいつでも、自分で買って食べられるようになった。オトナになるってスバラシイな!

でも、子供の頃は、晩ご飯でカニが食べられるって、めっちゃ貴重な機会だった。

カニを食べることができる機会は、お母さんの晩ご飯メニューの采配に依存していた。

で、子供のころに食べてたカニは、渡り蟹。

だから、渡り蟹には、特別な思い入れがある。 

「カニってうまい!」の原点は、渡り蟹の味の想い出の中にある。 お母さんがキッチンで渡り蟹をゆではじめると、家中、カニの芳醇な匂いで充満してきて、

「あっ。今日の晩ご飯、カニだなっ!わぁぁぁい」

ってなってたオレ(笑)

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食べられる身の量は少ない(タラバガニを知ってしまったオトナの身としては..)。

てか、ほとんど食べられる部分ない。よねー(笑)

でも、美味しいんだ!

甲羅のすみっこに固まっているカニ味噌的な、オレンジ色のかたまりをほじくり出すことに夢中になっていた、あの頃。

この記憶がカニの味。