ほろほろに煮込まれた肉、ってだけで目が無いよ。食いしん坊につき。
ラフテー食べながら想いを馳せたのはスイミー。
小魚の大群が泳いでいて、何のタイミングか、キラッと方向転換する。
上空で指揮命令の笛でも鳴っているかのよう、渡り鳥が一斉に飛び立ち、とある瞬間、整然と北へ3度なびく。
これは摩訶不思議な現象だともみえるのだけど。
よく考えたら、毎朝、大阪駅地下の大量の出勤途中のサラリーマンも似た動きをしてるんだよな。
ただなかにある私たちは、「前の人じゃまだなー」「んもう、逆走してるやつ、こっちくんなよ」とか思いながらグダグダ雑踏の中、通行人をよけつつ歩いているわけだ。ところが、全体としては合理的に人ごみは流れているのだ。
このマスゲーム、すごくないか!?
たぶんだけど、スイミーみたいな小魚も、渡り鳥も、
「おい、そっち、俺が泳ぐつもりの空間なんだよ、どけよー」
「ここで羽根広げんなよ、飛びにくいだろー」
とか、個体別にそれぞれの思いはあるんだろうなぁ・・。
時間と間合いの感覚差は小動物の方が小さく鋭いだろうけど。
拡大縮小の幅を合わせてみれば、人間が感じている時間と間合いも、小動物のそれとあまり変わらないのではないか。
だってね、支離滅裂に歩いているはずの人ごみの整然さといったら!
あたかも誰かがコントロールして大量の人間を精密に動かしているように見える光景なんだもん、大阪駅地下。摩訶不思議だよ。